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2011 07 22 庭

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写真は乙庭さんの植栽スタディ時の鉢たち.

庭には,育ち足りない部分や,季節が終わった草花の空地が,どうしても生まれる.
その年の天気や,温度や,土の状態や,手入れの仕方によるもので,天神山もまた例外ではない.
草花の弱肉強食の小さな世界.植物のパワーバランスが庭に描かれる.
私たちは,それをかなり野放しにしていた.

ある雑誌の撮影依頼があり,このバランスを少し修正することになった.
事前に,乙庭さんに庭の具合を見て頂く.
夏の庭は少し疲れているが,どのような形になるだろうか.

そして今日,乙庭さんがたくさんの新しい鉢を持って来てくださった.
だが,それら全てが植えられるのではない.
実際の庭に鉢を置き,ボリューム,色合い,形状,今後の変化などの,スタディが行われる.
写真の鉢で言えば,白く大きなフヨウと,緑褐色のカンナは選定から外れた.
そうしてはじめて最終案が決まり,植栽作業が始まる.
乙庭さんの選定プロセスである.
使わなかった鉢は,持ち帰られる.

建築の設計に似ていると思った.
設計時から現場まで,様々なフェーズで検討を重ね,幾つもの案を経て1つに収斂する.
庭は,とても意図的な風景だ.

ここでの手法は,自然と人工の二項対立ではなく,その境界線を消すでも無い.
植物という生命を,色彩や形や味や香りや触覚や効能といった側面から捉え,五感感受の表現材料とする.
天神山は「自然派だね」と言われることが多いが,果たしそうだろうか.
この場所では,生命の尊厳さえ否定しかねない冷たさで植物を扱っているかもしれない.


整えて頂いた庭は,7月だというのに輝いていて,私たちの手でも今一度,天神山を撮影したいと思った.
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